航空性中耳炎は通常の中耳炎とは異なり、耳の中に細菌やウイルスが侵入して発症するのではなく、本人の周囲の気圧が急激に変化することで発症します。
航空性中耳炎が起きる場合には、鼓室の気圧を一定に保つ役割を果たす耳管の機能が低下していることが多く見られます。そうした時に飛行機の離陸・着陸時などの気圧の急激な変化を受けると、鼓膜が強く引っ張られたり押し返したりという動きをしてしまい、鼓膜の強度がこうした動きに耐えられなくなった時には鼓膜に穴が開いたり、鼓室粘膜の一部が破れて出血をおこしたりします。これが航空性中耳炎です。
鼓室粘膜から出血があった場合、そこから滲出性中耳炎に移行する場合もまれにあります。