急性中耳炎とは、中耳に急性の炎症が起こっている状態を意味します。
赤み、腫れ、発熱の三つが急性炎症症状といわれるものですが、もうひとつ、なんといっても困るのが痛みです。これらの症状を中耳に当てはめると、鼓膜や鼓室の粘膜が赤く腫れ、耳が痛み、熱が出る、ということになります。時には鼓室に膿がたまり、より痛みが増す場合もあります。
急性中耳炎は細菌やウイルスなどが中耳に侵入することによって起こります。その感染経路は殆どの場合耳管を通って中耳に細菌が入るというものです。耳の穴(外耳孔)から細菌が入ってきても、鼓膜が中耳への侵入を防いでくれるので、外耳孔からの感染で中耳炎を起こすことはあまりありません。
急性中耳炎は、小さな子供に大変多い病気ですが、大部分は一~二週間程度で治ってしまうのであまり厄介な病気というイメージはありません。ところが最近、急性中耳炎が重症化したりなかなか治らなかったりする傾向があり、さらにしょっちゅう急性中耳炎を繰り返す例(反復性中耳炎)も増えています。